前回の続きを。
簡単ではないペダル音域からのパッセージ、音が今ひとつ当たってきません。
演奏する姿を見ていて飛び込んで来たのは、腕の使い方でした。
速い部分なのでポジションの事もありますが、もっと大きな理由がここにあります。
前回の続きを。
簡単ではないペダル音域からのパッセージ、音が今ひとつ当たってきません。
演奏する姿を見ていて飛び込んで来たのは、腕の使い方でした。
速い部分なのでポジションの事もありますが、もっと大きな理由がここにあります。
久々のBlog更新は音大に通うトロンボーンの方とのレッスン。
そう言えば2月にアンサンブルをしたので半年ぶりですかね。
ソロを聞かせてもらいましたが、音と音楽への望みの高さを感じる演奏です。素晴らしい!
ペダル音域からはじまる速いアルペジオ、難しいですね。テナー吹きの僕にはできませんね!
でもね、もう少し響きが綺麗に並んでくれるともっと良いのにな。本人も吹にくそうにしていますね。
先日、思いがけない方からのメールを受け取りました。
6年程前にレッスンをしていた中学校の生徒さん、とても感受性豊かな生徒さんで、ソロコンテストでは見事なヴィヴァルディのソナタを奏でていたのをよく憶えています。
早いもので彼女はもう大学生です。大学では吹奏楽部に所属していて、改めて1からトロンボーンを習いたいとの事でした。
彼女が今も音楽と共にある事、本当に嬉しいです!
来週に演奏会を控えた生徒さん、2週間ぶりのレッスンです。
よく練習してありますね。前回とは見違えるほどですよ。でも自分自身が感じている様々な「うまくいかない」をたくさん僕に伝えてくれます。
演奏会を控えている生徒さんのレッスン、曲は明るさいっぱいのF-durのソナタです。
今日はピアノ伴奏してくれる生徒さんと一緒で、より立体的な音楽創りが出来ますね。
何度目かのレッスンですが、回を重ねるごとに音楽に表情もついてきて、安定感も出てきました。
私はレッスンを通して「今はどうでしたか?」という問いかけをよくします。
音楽大学へ通っている方がレッスンを受けにいらっしゃいました。専攻はトロンボーンです。
レッスンの「望み」は曲を聴いて欲しいとのことでした。
曲はバロック時代の名曲、原曲はチェロと通奏低音ですがトロンボーンでよく取り上げる曲です。
ゆったりした流れで始まりました。音ムラもなく、音符の長さを正確に吹いています。さすがに音大生ですね。
しばらく演奏して頂いて、どんな音楽にしたいのかよく伝わってきました。
しかし、音がなかなか伸びてきませんね。少しくぐもったような響きです。聴きながら、この音質はご本人が求めている音楽とは合っていないように感じました。
ご本人は楽譜をよく見て、一所懸命に演奏しています。どちらかというと、譜面台に「かぶりついている」ように見えますね。胸が落ちて、上腕が身体にくっ付いていています。
なるほど。
楽器の構え方をもう一度見せて頂きました。
どうやら手首から楽器を持ち上げ始めているようです。
私もそうでした。
アタマが動いてカラダが全部ついてきて。
まず肘から前腕の動き、それから肩から上腕の動きを、補助しながら確認してみます。手首にはマウスピースを口につける際の調整役をしてもらいます。
そして失礼ながら「膝カックン」をやらせて頂きました。ビックリさせてごめんなさい。
やはり脚が「気をつけ!」になっていましたね。股関節も固定されていました。これはスムーズな呼吸の妨げになります。大切なところです。
少し歩いて、足をやや前後にずらして立って頂きました。膝は固まっていません。
それから動きのお手伝いをしながら、腕ぜんぶの動きを「思って」構えてもらい、好きな音を吹いてもらいました。
スムーズな息づかいで、よく伸びる音です!
「違いが分かりますか?」 と聞くと、笑顔で「はい!」と答えてくれました。
曲を吹いても音自体に表情が出てきましたね。ご本人も響きの違いを実感されているようです。
よかったです。
あなたの「思い」のお手伝いが出来たなら本当に嬉しいです。
これからも音楽を奏でていってくださいね。
こんな事がありました。
なかなか上手くいかないフレーズ。
「そのフレーズを吹くときにどんな事を思っているの?」と聞くと「音をはずしたくない、はずれたらどうしようと思って」と教えてくれました。「はずれる」とは自分の意図しない音が出てしまう、または音が出ない状態です。
とても真面目に練習に取り組む生徒さんです。もちろん頭の中で歌ったり、息を上に流すといった事も思っています。それでも「はずしたくない」が最優先、1番に思っているのです。
「はずしたくない」と思っているという事は、まず1番最初に「はずれる」「はずれるかも」と思っている場合があります。そうでなくては「はずしたくない」と思う必要はないですよね。
楽器を吹く、音楽を奏でる事の意味の一つに、自分の内から外に向かって心を込めて発信し、聴いてくれる方の心を揺さぶるという事があると思います。
聴いている方が何に心を揺さぶられるのか?どんな風に揺さぶられるのか?何を感じているのか?それは分かりません。私達はただ心を込めて発信するだけです。
その時に「〜したくない」と思って吹くのはどうでしょうか?
正直に言って、私も「はずし」たくはありません。
聞いてみました。
「はずしたくない」ということは上手く吹きたいという事だよね?
うなずいてくれました。
「はずしたくない」と思っていてもいいんだよ。でも、そう思う事は上手く吹く事に繋がるかな?そう思ってもいいから、どんな事を思って吹いたら上手くいきそうか言ってごらん。
真剣に練習している生徒さんです。次々と出てきます。どうしたら上手くいくのか?その為の知識や経験は十分に持っているのです。
持っていないものがあるとすれば、もしかしたらそれは「自分を許してあげる心」なのかもしれません。
「はずしたくない」という気持ちがあっていいよ。あってもいいんだ。僕だってあるさ。みんなあるんだ。その気持ちを3番目4番目にして、上手くいきそうな方法を1番目2番目に思ってみようよ。音楽を強く想って試してみようよ。さあ思って吹いてみて!
今日はどうだったかな?そう思えたかな?
大丈夫ですよ。あなたがそう思えるように私がいるのです。