悩みは同じでも解決方法は違う

トロンボーンの個人レッスン、お題が6人中3人が、中低音域の音がいわゆる「潰れて」しまう内容でした。

悩みは似ていますが、望みに向かう解決方法は各々違った方法。

歯並びや噛み合わせ、唇の形状や顎や表情筋の動かし方、アンブシュアのスタイルや息の流し方、何より自分の使い方が違うのだから当然ですね。

吹いてもらいながら、アンブシュアと息のバランス、身体の使い方をじっくり観察。そして望んでいる音や音楽について話し合う。

可能性を示し、方向を導く事で、自ら歩み進んでいく姿。

本当に素晴らしいです。

この、お題は同じでも異なる方法で望みに近づいた事、改めて記したいと思います。

雑感 ヨルゲン・ファン・ライエン×マクミランの協奏曲

先月にRCO首席トロンボーンJörgen van Rijen をソリストに迎えた、都響定期演奏会を聴きました。

その時の心。

何度か文章化を試みたのですが、このままを残したい思いました。

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美しい響きもテクニックも、それが音楽のための手段に過ぎないという事。

それすら思い浮かばず消え去り、心の中のもっと奥深く、もしかしたら心ではない何かに、音楽が触れて震えている。

オーケストラの響きの中をトロンボーンソロが立体的にさまよい、時に加速し立ち止る。

トロンボーンセクションと向かい合った掛け合い、私はその辺りからどんどん胸が苦しくなってきた。吐露、叫び、嘆願、希望。様々な感情がないまぜに塊で飛び出し、それが空間を飛び交う。

音のない声。

形式は世界と感情を呼び覚ます装置だった。

私は震えていた。