先月にRCO首席トロンボーンJörgen van Rijen をソリストに迎えた、都響定期演奏会を聴きました。
その時の心。
何度か文章化を試みたのですが、このままを残したい思いました。
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美しい響きもテクニックも、それが音楽のための手段に過ぎないという事。
それすら思い浮かばず消え去り、心の中のもっと奥深く、もしかしたら心ではない何かに、音楽が触れて震えている。
オーケストラの響きの中をトロンボーンソロが立体的にさまよい、時に加速し立ち止る。
トロンボーンセクションと向かい合った掛け合い、私はその辺りからどんどん胸が苦しくなってきた。吐露、叫び、嘆願、希望。様々な感情がないまぜに塊で飛び出し、それが空間を飛び交う。
音のない声。
形式は世界と感情を呼び覚ます装置だった。
私は震えていた。